図は竜王戦七番勝負の第3局、豊島将之名人vs広瀬章人竜王の対局から、後手の広瀬竜王が4五にいた桂で△5七桂成と金を取った手に対し、先手の豊島名人が127手▲5七同銀と取り返した局面。
次に▲3四桂と金を取りつつ王手がキニナルものの、後手玉は際どく詰まないので、手番の後手が先手玉に詰めろを掛け続ければ良く、具体的には△4七金と縛るか、△5六香(▲同銀は△5七金以下詰み)なら後手勝ちだったよう。
しかし、後手の広瀬竜王の指した手は△4五金。金取りを逃げた自然な手と思いきや、実は△5八金▲同玉△4七銀▲6八玉△5八金▲同金△同銀成▲同玉△6九角以下の詰めろにもなっているという洒落た一着に見えた・・・
が、本譜は豊島名人が▲3四桂打△1二玉▲1三歩△同銀▲2一角△同玉▲2三龍△2二角▲同桂成と王手王手で攻め続け、△同銀に▲5四角が王手金取りとなり、頼みの△4五金を抜かれて後手の広瀬竜王が痛恨の逆転負け。
これで豊島名人の3連勝となり、竜王奪取に王手を掛ける意外な展開になったのでした。広瀬竜王がこのまま終わるとは思えませんし、将棋内容自体は接戦ばかりなので、是非とも奮起を期待したいものです。
さて、当たった時だけ振り返るというタチの悪いブログですが(苦笑)、女王杯は◎ラッキーライラック、○クロコスミア、▲ラヴズオンリーユーの決着で、単勝5.4倍を2500円、馬連33.8倍を1000円、3連複40.6倍を800円的中。バランス系の14号族クロコスミアが3年連続スロー先行し、極軽系の20号族ラヴズオンリーユーが休み明けの分か掛かり気味について行って終い甘くなったのに対して、同じく極軽系の6号族ラッキーライラックがスミヨンJを背に中団の内で脚を溜め、直線ラチ沿いを上がり3f32秒8の鬼脚で突き抜けてメデタシメデタシ。府中牝馬Sで先行した馬が女王杯で好走するのはお約束ですが、府中牝馬が淀みない流れで、女王杯がドスローだったために、なおサラ変わり身がキツかったという感じですね。
明日のねらい目は◎クレッシェンドラヴが得意の福島で捲りを決め、3連複27.4倍を1000円の的中。結果的には馬連も買っておけば良かったのですが、○ミッキースワローが2着だと安かったので3連複にした次第で。
あと、競馬予想TV!で私としては珍しく(苦笑)夏目さんとバトルした訳ですが、相手の主張やフリップに対して初見で意見するのは正直難しいですねぇ。あの場では騎手頼みみたいな落としどころになりましたが(苦笑)、思うところを2つほど。
1つめは(京都芝外回りの)ロングスパート(のラップ)について。ラップがラスト3f以下だけ速ければ瞬発力勝負、ラスト4、5fくらいから速くなればロングスパートで持久力も必要になるという認識ですが、ご存じの通り京都芝の特に外回りコースは3角から坂を下るので、普通に走ってもラスト4f目のラップは速くなって当然カバリー。クロコスミアの藤岡兄Jは坂の下りで突き放すイメージで乗ったようですが、下りのペースアップなら負荷は軽く済み、サラに直線平坦の京都奈良、持久力を要求されるまでモナーク、惰性で走り切れてしまうでしょう。コース形態の違う他場のラップバランスを当てはめて判断するのは危険だと思います・・・が、逆にコースの特徴が似ていたり、理由は不明でも直結(笑)・・・というか、リンクするコース条件はあると思うので、そのあたりを掘り下げれば面白いのかなと。
2つめは自力・他力について。ウラヌスチャームは平均的に脚を使うルーラーシップ産駒の上、バランス系の9号族なので、馬の特性としては確かにロングスパート型のラップで渋太さを活かすのが理想だと思います。ただ、(京都芝外回りでの)ロングスパートの話が出た際にまず思い浮かべたのは、勝負所で自力で動いて早目先頭の形を取るメジロマックイーンやナリタトップロードでした。対するウラヌスチャームは特に愛知杯で流れに乗って競馬して甘くなった(真の敗因は高速上がりだろう)後、テンから控えて道中も番手を上げない(上げられない?)レースが続いていたので、夏目さんとの討論の中で番手を上げられる裏付けを聞きたかったのです。夏目さんの主張はロングスパート型のラップに合う馬がより能力を出せるレースだから、自力で番手を上げる上げないは関係ない、という感じでしたが、結果としては他力型の弱味が出たように思います。ラップと位置取りを組み合わせて考えるのも意味があるかと。まぁ釈迦に説法でしょうけどね。
さて、競馬予想TV!の出演は11月23日(土)のジャパンC予想になります。メンバーがアレで盛り上がりに欠けるところを何とかモチベーションを上げていきたいと思います。